しゃつです

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電気系高専生が電験3種を現役で取得する方法。

どうも、しゃつです。今更ですが、去年(2016年)電験3種に合格したので勉強内容を書いておこうと思います。

 

 

1.はじめに(高専生に向けたメッセージ)

電験3種は難しいイメージがありますが、学校で電気を学習していればけっして難しくありません。学校で習う内容の応用と覚えゲーがほとんどです。また、学校では習わない知識もたくさん身につき、ちょっとした電気の物知りになれます。電験という名前に尻込みしてしまう前に、まずは申し込んでみましょう。2年生からでも出来ないことはないですが、僕のおすすめは3年生からの挑戦です。

基本情報など他の資格は学校で勉強したことがあまり出てきませんが、電験は学校の勉強が試験に直結します。毎年ひねり方を変えて出される理論などの難問は、殆どが電気回路や電磁気の応用問題です。逆に学校で習っていない範囲は独学が簡単なものか、問題のパターンが決まっているものばかりです。まずはこれまでの学校の勉強を完璧にし、基礎を固めましょう。

 

 

2.スペックと受験結果

知っている方もいるかもしれませんが、スペックを書いておきます。

高専生(電気系学科に在籍中)

・以下の授業がある

  ・論理回路(2年)

  ・プログラミング(2,3年)

  ・電気回路(2,3年)

  ・電子回路(3年)

  ・電気機器(3年)

  ・電磁気(3,4年)

・授業内容はほぼ完全に理解している

基本情報技術者を所持

・3年(2015)、4年(2016)に電験を受験

3年のときの結果(勉強時間25時間)

理論:合格 55点

電力:合格 60点

機械:未受験

法規:不合格 47点

4年のときの結果(勉強時間50時間)

機械:合格 95点 問17(電気)を選択

法規:合格 78点

 

 

3.試験対策の失敗 ー3年生の受験ー

ここからは具体的に行った試験対策を書いていきます。

まずは3年生のときの失敗談から。

 

3年生の時、友だちに誘われてなんとなく電験に申し込みました。おなじみのやさしく学ぶシリーズを購入し、夏休み(試験1ヶ月前)から勉強をはじめました。最初はやさしく学ぶ4冊を通して読む予定でしたが、書き方が難解で極めて苦痛だったので、結局2週間で機械を除く3冊しか読むことが出来ませんでした。簡単と言われるやさしく学ぶシリーズですが、初学者には意味の分からない専門用語が連発する魔導書にしか見えません。

その後15年間シリーズの過去問に取り掛かりましたが、意味がわからないまま読んでいたため当然何もわからず、そっ閉じしてもう一度やさしく学ぶを読み直しましたが、読み終わる頃には試験5日前。(ここまでに15時間かけました。)慌てて過去問に取り掛かったものの相変わらず意味がわからず、3日かけて1周したのはいいものの答えを覚えた程度で解答へのプロセスがあいまいでした。そこから意味不明な法規を捨てて理論と電力の分かるところだけを2回解き直し、本番に挑んだ結果、理論と電力が合格でした。

 

この試験対策で良かった点、悪かった点を挙げます。

○試験対策の前に学校の勉強を理解していたため、理論の電気回路が少ない対策で得点源になりました。

○15年間シリーズのように同種の問題が固まっている過去問は答えの理解→類題の流れを作ってくれ、覚えやすかったです。

友達と一緒に何度か勉強していたので、意味不明な内容でも何とか心が折れずに続けられました。

×やさしく学ぶを最初に読む際、全てを頭に入れようと思っていたので負荷が非常に高くなり、モチベーションが低下しました。

×過去問を解く時間が圧倒的に不足していました。時間の逆算をしていなかったため、対策が間に合いませんでした。

×やさしく学ぶには図が少ないため、直感的理解ができていませんでした。

 

 

4.失敗を踏まえた試験対策 ー4年生の受験ー

上記の失敗を踏まえ、過去問15年分を3周する前提で、1ヶ月前から勉強をはじめました。意味の分からない知識を詰め込むとモチベーションが低下するため、余裕を持って1週間前までに2回やさしく学ぶを読みました。最初はさらっと目を通し、2回めでわからないところを重点的に読みました。また、電気機器に関してはよく分からなかったためYouTubeでモーターの動画を探して暇な時に見ていました。

その後過去問を各3周し、3周してわからなかったところはふせんを付けもう2周しました。最初は何がなんだか分かりませんでしたが、3週もすると苦手な分野も覚え始め、5週目ではあまり理解していなくても覚えてしまいました。意味がわからない問題はあまり考えずに覚えたほうがいいと思います。ただし、覚えるときに必ず問題をよく読んで、解答のプロセスと一緒に暗記した方がいいです。

特に難しかったのが電気機器のベクトル図です。幸い3年のときに授業でやっていたため予備知識はありましたが、それでは不足していたため何度か先生に聞きに行きました。先生はなんでも教えてくれるから神。

勉強時間はテキストに15時間、過去問に35時間ほどをかけたおかげで、前日には99%の問題が解けるようになっていました。本番でも非常に安らかな気持ちで問題が解けました。この年は法規で新問が多かったですが、過去問に答えのヒントが散りばめられており、「問題をよく読んで」暗記した効果がありました。試験結果も簡単だったとは言え高い点数が取れたと思います。

 

 

5.試験対策へのアドバイ

以上を踏まえて、自分がこうすればよかった、これをやって良かった、という事を列挙しておきます。

テキストは難しい。やさしく学ぶシリーズでも全部は出ないので、適当に目を通して分からないところだけよく読んでおけば大丈夫です。ただし、法規は表が超大事です。表は完璧に覚えましょう

・テキストは図が少なく、意味の分からない文字の暗記になってしまいます。暇な時間に画像や動画をググって、実物をイメージした方がいいと思います。

計画を立てて勉強しましょう。対策期間は1ヶ月、80時間程度で見積もっておけば良いでしょう。このとき、最低半分は過去問に使いましょう。テキストを読んでいて時間が無くなりそうなら過去問を優先しましょう。

とにかく過去問が大事です。問題が分かってから+2周はやりましょう。暗記というのは覚え始めてからが一番大事です。多めにやれば本番で確実に思い出せます。

・過去問は15年間シリーズをおすすめします。類題が並べられているため、理解度の確認や完璧に覚えるための復習に便利です。ただし解説がわかりにくいため、他の本と併用してもいいかもしれません。

友達と勉強しましょう。教えあえるし、モチベーションの向上につながります。受験を誘ってみてはいかがでしょうか。

先生を頼りましょう。解説を見て分かった気になっていい問題と本質的な理解が必要な問題があります。類題が解けなければ先生に懇切丁寧に教えてもらいましょう。

・過去問に飽きても予想問題はやる意味があまりないと思います。その時間でもう1周しましょう。

捨て科目を作らないでください。余程時間がない場合を除いて、全然わからない科目もとりあえず過去問3周してください。過去問を覚えていれば、けっこう運で受かります

・電気系でも情報をやっておいて損はないかもしれません。ただし、電験のためだけにプログラミングをやるのは効率が悪いです。

理論については、学校の勉強が全てのベースです。まず完璧にしましょう。難問はある程度考えて、わからなければ適当に切り上げて聞きましょう。9割理解できれば、残り1割の難問奇問は捨てて構いません(特に磁気)。

電力については、簡単だからと言って過去問の反復をやめないでください。分かっている問題をやることが重要なのです。分からないところについては、分かるまで考えるより答えを見てからなぜそうなるのかを考えたほうがいいです。

機械については、独学ではできません。電気機器の授業がある場合は機器の形と等価回路、ベクトル図のイメージだけでも掴んでください。ない場合は、電験3種用の対策書ではなくもっと簡単な電気機器の本から入ったほうがいいと思います。機器以外については電気科の4年生では馴染みの薄いものばかりですが、ひとつひとつに時間をかけて反復学習すれば必ずわかります。捨て分野を作らないでください

法規については、問題中心のアプローチが楽ですが知識の穴ができやすいです。特に最近は新問が多いため、テキストの丸暗記が推奨されることが多いです。しかし、問題を隅から隅までじっくり読んで回答すれば穴は少なくなり応用力がつきます。過去問を何周もしていると最初の1文で答えがわかったりしますが、必ず最初から最後まで熟読しましょう。(ただしテキストの表は覚えましょう!!!)

 

 

以上です。役に立つ部分があれば幸いです。

何か質問等があれば、遠慮なく@pianotapまでお願いします。

 

電験の試験日は9月上旬です。高専生の皆さんにとっては貴重な夏休みですが、その時間を1年くらい勉強に使ってみてはいかがでしょうか。将来役に立つ知識が身につくと思います。